走行性能はピカイチのドライバーズミニバン!マツダの3代目「MPV」を買うのも良い選択かもしれない

それでは今週もさっそく「おすすめミニバンのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今週のお題は、2006年2月から2016年4月まで販売されたマツダの3代目(最終型)MPVです。

走行性能はピカイチのドライバーズミニバン

海外では「MAZDA 8」という車名だったMPVは、マツダが「ドライバーズミニバン」と銘打った3列シート車です。その名目どおり走行性能に関してはピカイチと言えるレベルでした。

しかし2016年4月に惜しまれつつ販売終了となり、その後継モデルとなるミニバンは登場していません。強いて言えば、3列シートのSUVである「CX-8」がMPVの後継車種ということになるでしょうか。

3代目MPVのスポーティな部分を支えたのが、トップモデルに搭載された最高出力245psの2.3L「MZR DISIターボ」エンジンや、ターボ&4WDで採用された6速AT、新開発の足まわりなどでした。

そこにミニバンのならではの居住性の良さやシートアレンジの多様さ、快適装備の数々を盛り込んだのですから、当時の3代目MPVはかなり魅力的な一台でしたし、2019年となった今なお、その中古車はそれなり以上の商品力を秘めていると言えます。

エンジンは2.3L直4のターボと自然吸気

ボディサイズは全長4860mm×全幅1850mm×全高1685mmと、2代目と比べてひと回り大きくなりましたが、全高はやや低められています。それと同時に低床化を図り、785mm開口する両側スライドドアなども用いて乗降性を向上させた点も、3代目MPVのポイントのひとつです。

エンジンは前述の最高出力245psを発揮する2.3L直噴ターボと、その自然吸気版で、自然吸気のほうの最高出力は163ps。形式はどちらも直列4気筒です。駆動方式はFFと4WDが各グレードに用意され、トランスミッションはターボ&4WDが6速ATのアクティブマチック付き、ノンターボはコンベンショナルな4速ATという組み合わせでした。

2008年1月にはマイナーチェンジが実施され、2.3L自然吸気エンジン搭載2WDのATが4速から5速に進化。これにより加速性能と高速走行時の燃費性能が向上し、足まわりのファインチューンにより操縦安定性や乗り心地も若干向上する結果になりました。

またこのマイナーチェンジではフロントグリルやバンパーまわりのデザインが変更されたほか、クロームパーツの使用部位をこれまで以上に拡大。よりダイナミックなイメージに生まれ変わっています。

さらにインテリアは加飾パネルやメッキパーツを多用することで質感向上が図られ、2列目スーパーリラックスシートの前後スライド量も拡大。後方に80mm長くスライドできるようになったことで、アレンジの自由度がよりアップしています。

中古車を買うなら2008年以降の後期型

そんな3代目MPVをこれから買うとすれば、申し上げてきたとおり新車は2016年4月には販売終了となっていますので、いわゆる中古車を探すほかありません。

で、その中古車相場は今現在(2019年4月上旬)おおむね10万~210万円と、上下にかなり幅広い状況です。

とはいえ今さら10万円ぐらいの前期型MPVを買うのもちょっとどうかと思いますので、できれば前述のよりダイナミックなエクステリアに生まれ変わり、内装の質感や機能面も大きく向上した後期型(2008年1月~)を狙いたいところです。もしもそれがお手頃プライスで買えるならば……ですが。

後期型の相場は20万~220万円と上下に幅広い

ということで後期型の相場を見てみますと、今現在のそれはおおむね下記のとおりです。

●2008年式|20万~100万円 
●2009年式|40万~120万円 
●2010年式|40万~140万円 
●2011年式|80万~160万円 
●2012 年式|80万~180万円 
●2013年式|90万~180万円 
●2014年式|110万~180万円 
●2015年式|――――
●2016年式|200万~220万円 

当然ながら年式が新しいほど相場は高めになっているわけですが、それ以上に「同年式であっても程度の差でプライスが大きく変わっている」という状況であるように見えます。そして2011年式以降は流通量がかなり少なめでもあります。

狙い目ゾーンは「100万円弱」あたりか?

これらの背景から考えますと、もしもこれから3代目MPVのユーズドカーを買うのであれば、なんとなく下記のニュアンスで、なるべく良さげな個体を探してみるのが妥当である気がしてなりません。

それはすなわち「車両価格100万円かそれよりちょい安いぐらいの価格で、なるべく良コンディション&なるべく高年式&なるべく低走行な一台を探す」ということです。

車両価格180万円とか200万円を用意すれば、かなり高年式のかなりグッドコンディションな個体は探せます。しかし「今さらMPVにそこまでのお金を出すのはちょっと……」というのが一般的な心理かと思われますので、ここはひとつ「100万円か、それ以下ぐらい」で、なるべく良いタマを探したい……という結論になるのです。

ターボはやや希少。というか自然吸気でも十分

でも、そんな「都合の良い中古車」はあるのでしょうか?

……けっこうありますね。調べてみると「車両価格80万~90万円ぐらい」といったゾーンに、2008年式から2010年式ぐらいの「23S」の、なかなか低走行な物件が集中していることがわかります。

23Sというのは、最高出力163psの2.3L自然吸気エンジンを搭載するグレードです。できれば同じぐらいの予算で最高出力245psのターボエンジンを搭載する「23T」を選びたい気もしますが、23Tの流通量はもともとやや少なめで、特にこの条件で探すときわめて希少です。買いたくても、ちょうどいい個体はたぶんなかなか見つからないでしょう。

そしてそもそも「ミニバンに245psも必要なのか?」という問題もありますし、自然吸気の23Sでもパワーとトルクはある意味十分ですので、ターボにこだわる必要はさほどないと思われます。

「スーパーリラックスシート」はぜひ欲しい!


それよりもこだわりたいのは、オプション装備だった2列目「スーパーリラックスシート」の有無です。

これは「リラックスすること=身体の力を完全に抜き去ること」として考え抜かれたマツダの自信作で、大型のオットマンや座面角度調整機能、スウィング機能付きヘッドレストなどが備わっています。そしてこれが本気でリラックスできる逸品なのです。

その意味で3代目MPVというクルマは、「ドライバーズミニバン」ですので運転席に座ってステアリングを握るのが楽しいクルマではありますが、それと同時に(もしくはそれ以上に)2列目こそが、このクルマの特等席なのかもしれません。

ですがそれも、オプションの「スーパーリラックスシート」が付いていてこそです。購入時は中古車選びの基本項目(内外装の美観や機関部分等のコンディション、そして整備履歴)を最重要視するとともに、次点として「スーパーリラックスシートの有無」にもこだわってみてください。

多少なりともご参考になったならば幸いです。それではまた来週!

[ライター/伊達軍曹]